創世記4日目
統計学と金融工学についての習得が必要そうだというのが見えてきた。 リターンの理解は簡単だろう。一定期間のうちで投資対象がどれだけ価額が増えるかということだ。 一方でリスクとは何だろうか。これは平均リターンからのばらつき、と表現される。統計学の用語で言えば標準偏差という。 このように聞くとリターンのほうが簡潔で、リスクのほうが計算が難解に思える。 だがしかし、神様に組み込むアルゴリズムとして、本当にそんな単純でいいのだろうか。むしろリスクの方が信頼できる値を計算でき、リターンの計算のほうが難しいと思っている。 過去10年のリターンを計算するとなれば、10年前の価額と現在の価額を比較することになる。 過去30年のリターンを計算するとなれば、30年前の価額と現在の価額を比較することになる。 いずれも現在の時間軸が比較の基準となる。それは少々おかしいのではないだろうか。 たまたま現在の相場が良ければ、過去何年間分のリターンであっても良く見えるし、たまたま現在の相場が悪ければ、過去何年分のリターンであっても悪く見える。 いま現在の価額が良いか悪いかはあるにしても、あくまでリスクに加味されるばらつきの要素でしかなくて、リターンの値の算出基準とするべきではないのではないだろうか。 単純なリターンの算出方法では、現在の価額の数値が持つウェイトが大きすぎる。 上の表を見れば分かるように、リターンの値はぶれが大きすぎて参考にできない一方で、リスクの値は16~20%での推移で概ね安定している。 […]